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● 甘い予感  ●




 なんだか知らないけれども、ここ数日、浜田がやたらとからんでくる。
「泉、元気かー?」
「泉、今日も朝練気合入ってたなー。シーズンオフとか関係ねえな野球部は」
「泉、今日の弁当何?購買行くなら、オレも行く」

 はっきり言って、ウザい。

 オレは浜田が「泉」と名前を一回呼ぶたびに、なんかのゲージがあがってくのを感じてる。
 なんなんだ、一体。
 元々、高校になってから浜田とは割といつもつるんでる。教室が同じだし、浜田が援団とか部活の手伝いとかをするようになってからはもっと一緒にいる時間が増えた。
 夏は。
 なんだか今でもやけにリアルでやたら暑っちいなあ、と思いながらグラウンドに立っていた気がする県大の毎日は、うかつにも時々、ちらっと、たまにだけど、浜田がオレをスタンドから呼ぶ声に感動したりしたこともあった。
 本当にそれはうっかりしたことだったと今は思っている。
 で、結局夏大以降野球部と浜田の関係は密接になったままで、それはつまりオレがこいつと一緒にいる時間が増え、さらに密度が増したことを意味していた。
 三橋とか田島を除いたら、ひょっとして部活の連中よりも一緒にいる時間は長いかもしれない。
 
 まあ、別にそれはいい。

 浜田はいいヤツだし、話をしていても面白いし、部活の話とかはかえって生き生きして食いついてくる位だ。
 だから、教室で一緒につるんでいたって、たまに部活の帰りに一人暮らしの浜田ん家行ってだらだら過ごしたって、夜待ち合わせて公園でしゃべったりだって、結構楽しい。
 部活の中でも9組は結構固まってると思うけど、とにかく田島が三橋を気に入ってるからしょっちゅう連れまわしてる。そんなのに全部つきあってたらこっちの身がもたない。あいつらのリアクションや言動にはもうすっかり慣れて空気みたいなもんだけど、意味のない部活後のハイカイとかにつきあうつもりは全然ない。
 なら、唐突に思いついて浜田の携帯を鳴らし、呼び出して二人でしゃべってる方がセイサンテキじゃないかって思う。

 まあ、つまりオレは結構浜田を気に入ってるんだけど。
 本人に話したら、手が着けられない位つけあがるから絶対言わねえけど。

 でもって、それくらいオレにとって「アリ」な浜田であっても、ここんところの「泉」攻撃はかなりウザいとか思ってしまう。
 なんだろう。意味わかんねえ。
 そんなにオレ、オレ、でいて、浜田には浜田のつきあいってモンがあるんじゃねえの?オレべったりだったら第一あんな浜田につきあってくれている優しい梶サンとか梅サンとかに見捨てられっかもしれないだろ?
 そういうの、考えて。シャカイセイある行動をするべきだって、オレは思うんだ。
 でも、一応名前を呼ばれたらウザくたって応えてやる。
 オレは花井や栄口からホンキの目で「あいつら頼む」と、西浦の四番とエースのことを一任されてっから、そしてそう言いたくもなる気持ちはひしひしとわかるから、ここ数ヶ月で自分ではっきり自覚できる位オトナになった。
 だから、ちゃんとウザい浜田に応えてやれる。

「元気だよ。見りゃわかんだろ?」
「でも、夏よりは気温的に大分ラクだぞ。身体あったまるまで時間かかるけどな」
「弁当だよ。でも、購買も行く。今、行くか?まだパン来てねえかもな」

 そうやって反応してやると、オレが実は「ウザい」と思ってることなんか知らない浜田は、なんかやたらいい笑顔になる。
 そうやって人を信用しすぎてっと、いつかケガすんぞ。ばか。
 オレは浜田をだましたりとかしないから、安心だけどな。



「泉、明日部活のあとなんかあるか?あるんなら、今日でもいーんだけど」
 ここ数日、やたらウザかった浜田が、ある日神妙な顔つきでそう尋ねてきた。
「ねえよ。ふつーに帰って風呂入ってメシ食って寝る」
 なんだろう?
 この前貸したDVD返すとか、そういうのか?なら学校持ってきてほしーんだけど、オレ。
「そっか、ちなみに今日の晩メシってなに?」
「おでん・・・・・・なんだよ、浜田ウチ来て夕飯食う?なら、お袋に今から電話したら間に合うぞ」
 オレが携帯を取り出そうとすると、慌てたように浜田が押しとどめる。
「ああ、いい!いいよ!そんな、おばちゃんに悪ぃし」
「別に。おでんダネ増やせばいいだけだから平気じゃね?お前のこと、ウチのお袋は気に入ってるし」
 ほんの時たま、浜田をウチの晩メシに呼ぶことがある。なんとなく話の流れでそうなって、一度となくお袋に連絡したら、二つ返事でOKだった。
 あの反応は、別にムリしてるわけじゃないから問題ないだろう。そもそも、浜田は援団活動で父母会の人気は絶大なんだし。
「いや、その・・・・・・明日って、泉、練習ある、よな?」
 いやにはにかんでそんな訊くまでもないことを尋ねてくる。オレは息をついた。
「ないわけねーだろ?ここんところ天気もいーから、降雨中止ってこともないだろうし。ナニ今更訊いてんの?」
「いやあ。そのぉ・・・・・・」
 キモくくねくねする浜田にため息をついて、オレはさっさと携帯でお袋に連絡をつける。なんだか、しゃべってる内に、家で浜田と一緒におでんを食いたくなってきた。
 決まりだ。
「ああ、お袋?今日、夕飯に浜田呼んでいい?」
「い、泉、ホントにいいって!」
 恐縮するところがすでに浜田らしくない。オレは「ちょっと待って」と携帯の受話部分をふさぐ。
「ナニ、お前おでん嫌い?」
「いや、むしろ大好物。特にばくだんが・・・・・・」
「よし。お袋?浜田、ばくだんがすきだってさ。オレ、ちくわぶなー。んじゃ、部活帰りに浜田拾ってくから頼む」
「泉・・・・・・」
 困ったような顔をして、名前を呼ばれる。オレは顔をあげて「おでん、好きなんだろ?」と尋ねる。浜田は「大好きです」とうなだれた。

 なんだか知らないけれど、浜田が「大好きです」と言うのを聞いた瞬間、胸の奥の方がぎゅっとしまる気がした。

 家に帰ると、お袋は留守だった。
 兄貴も親父もまだ帰ってきていないようだ。オレは浜田と一緒に、真っ暗な家の中を進んで、ダイニングにたどり着く。
 そこだけ電気が点いていて、食卓にお袋の書いたメモが置いてあった。
 ちゃんと2人分の膳が用意されている。
 どうも、父母会面子で前々から計画していた早目の忘年会だったらしい。モモカンは最後まで練習にいたから、多分親だけ飲み会なんだろう。
 オレが西浦で野球をはじめてから、やたらお袋が元気になったと、この前親父が話していたのをちらっと思いした。
「浜田、おでん鍋火にかけてみててくれよ。オレ、洗濯物とか出してくる・・・・・・てか、速攻で出てくるから先風呂入ってきてもいいか?」
「・・・・・・いいけど。あ、泉、空の弁当箱よこせ。洗っておくから」
 なんとなく共同作業の感じは夏合宿を思い出す。
 もっともあの時は他にいっぱい人がいたけど。
 風呂からあがって出てきたら、さすがに一人暮らしで慣れているせいか手際のいい浜田が、準備万端にして待っていた。

 なんとなく、それがいい感じでぐっとあがるのをオレは感じる。

 2人で食べるメシは、なんか楽しかった。
 教室で毎日食べてる昼メシとか、合宿でわーっとみんなで一斉に食べるご飯とか、そういうのも楽しいけど、浜田と2人のメシはそれとは違うけど、でもやっぱり楽しかった。
「なあ、明日ってやっぱり練習・・・・・・」
 大根をかじりながら、未練たらしく浜田が昼間と同じ質問をしてくる。オレははんぺんを攻略しながら、ちらりと目だけを向かいの席にやる。
「ないわけ、ないよなあ・・・・・・」

「ない」

「え?」

 オレの短い返事に驚いたように、浜田が顔をあげる。
「マジで?」
「マジ。お前、忘れてね?明日から試験一週間前。部活禁止期間だろ」
 実を言うとオレも今日の練習の最後に花井がそう言うまで忘れていた。けど、まあ、わざわざそのことを教えてやることもない。
 明日からは、野球部は試験勉強モードに入る。春の中間からずっと恒例になってるそれはもうすっかり校内では有名な勉強会らしい。いつだったかの朝礼で校長先生が話題にあげてたのはびっくりした。
 浜田が「やった!」と快哉をあげる。
 その喜びバクハツ理由がさっぱりわからなくて、オレは首をかしげた。
「ナニ?なんかあんのか?でも、お前、この一週間はマジで勉強しないとダメだぞ?オレらは部活できなくなるけどお前だって援団やらせてもらえなくなるんだからな、多分」
 責任教師のシガポはそういうところはすげぇ厳しい。おかげで高校に入ってからオレの成績は結構いい位置をキープしている。
 お袋はいろんな意味でにっこにこだ。
 浜田は「いや、わかってるけどさー」と苦笑する。いつも一緒にいるオレらが勉強モードに入ると、つるみ仲間の浜田も引きずられるようにして試験勉強をはじめるはめになる。
 野球部の勉強会にこそ混じってはこないけど、時々花井が必死な顔で「浜田さんを勉強会に誘ってもいいのかな?どうかな?」と悩んでいるのを見ることがある。
 オレ的には、こいつを置いて2年に進級するのも鬱陶しいから勉強は落第しない程度にはやってもらいたいんだがな。
 以前「先輩」と呼んでいた人間を「同級生」として接することになった。この上「後輩」として接するのはホンキで勘弁してもらいたい。そんな体験したくないっつの。
「で、泉?」
「なに?」
「明日の放課後、あ、野球部の勉強会の後でいいぞ。オレんち来ない?」
「いいけど・・・・・・なんで?」
 しつこくオレの予定を訊いてきた理由がそれか、と思うとなんか拍子抜けした。
 別に浜田ん家に行くことなんてそう珍しくはないし、改まって「来ない?」「行く」ってほどのことでもない。
「ホントに?平気なのか?大丈夫か?」
「別に、勉強会はもう予定されてっからあれだけど、部活なかったら予定あるわけじゃねえし。てか、あれか。試験勉強か!よし!」
「え?」
 浜田が一瞬ぽかん、とした顔になる。
「なら、オレだけじゃなくて頭のいいヤツも誘った方がよくね?花井とかどうだ?あいつ、なんか勉強会に浜田呼びたがってたみたいだし。頭いいぞ。西広はマジ教え方うまいし」
「いや、泉だけで!」
 今度はオレがぽかんとする番だ。
「泉だけ、で。明日は絶対泉、だけで」
「オレだけ?てか、オレ、あんまり勉強教えんのうまくないぞ?」
「いや、いい。いいって言うか、そこは明日は別にいいんだ。泉なら」
「意味わかんねんだけど。あれか?試験勉強じゃねえの?」
「・・・・・・ハイ」
 浜田は困ったようにうなずく。オレはため息をついた。
「浜田、とりあえず用事がなんなのか知らないし、オレだけで行くのも何にも問題ないけどさ。勉強はしようぜ?な?」
「・・・・・・ハイ」
 浜田はうなずいて、そうしてオレは機嫌よく「じゃあ、明日はなんの勉強すっか考えとけよ」と三杯目のおかわりを茶碗によそった。もちろん、てんこ盛りだ。



「あ、どうもお邪魔してました。おでんごちそうさまでした」
 浜田を玄関まで送っている時に、ちょうどお袋が帰ってきた。超上機嫌だ。
「あらあ、なんのお構いもしませんで。また来てね」
「ありがとうございました」
 深々と頭を下げる浜田に、お袋の目じりが下がる。
「あ、お袋、明日オレ、帰りに浜田ん家よってくっから。夕飯いらねえわ」
 なんとなく、自分の存在を主張しようとして間に割って入る。と、お袋は微妙な顔になった。
「あら、そうなの?部活の後?」
「いや、明日から試験一週間前だから」
 履物を脱ぎながら「ああ、期末テストね」とお袋は納得し、そして家にあがるとさらに複雑そうな顔になる。
「ご飯、食べてくるの?」
「そのつもりだけど」
 浜田の家に夜にかかる時間によれば、大体適当なファーストフードだのなんだので夕飯をとることが多い。そんなの当たり前のことなのに、なんでそんな表情になるのかが理解できない。
 オレは「ちょっとそこまで送ってくる」とお袋と入れ違いに、外に出た。
「おばちゃん、気を悪くしてねえかな?」
 ぽつぽつと国道までの道を一緒に歩きながら、浜田が言う。
「そんなことないだろ?気にすんな。じゃあ、明日行くから。食い物買ってった方がいいか?」
「いや、オレが用意しとくよ。そんで、勉強・・・・・・・」
 オレは首をかしげる。
 明日の課題を気にしているとは思わなかった。
「なんでも。浜田の好きな科目でいいぞ?」
「・・・・・・んー」
 浜田はあいまいな表情で、別れ道で「それじゃ明日な。てか、学校でな」と手を振った。
 なんだか、きつねにつままれたみたいな気分でオレは家に戻った。



「じゃあ、ケーキは明日にしようか」
 朝練のない朝、お袋が神妙な顔つきでオレに言う。
 余裕の三杯メシを昨日の残りのおでんで食べながらオレは「ケーキ?」と尋ね返す。
「あー、コースケ。忘れてるでしょ?今日、お前の誕生日よ。もう、男の子はイベント事にうといわよねえ」
「あ・・・・・・」
 よく味のしみたちくわを飲み込んで、オレはようやく今日が何の日か気がついた。
「オレ、今日、誕生日か」
 母親は絶望的な顔をする。
「ええ、ええ、そうでしょうとも。昨日の飲み会でも話題にあがったのよね。こういうイベント事が好きな人間のところほど女の子が生まれないって」
 解脱した人みたいに、遠い目をしている。
「浜ちゃんからはちゃんと、誕生日なのに考えなしに泉誘ってすみませんってちゃんとメール来たのに、本人これだもんなあ・・・・・・ああ、もーいいわー」
 聞き捨てならない言葉を耳にして、泉は問い返す。
「浜田、今日がオレの誕生日だって知ってたのか?」
「当たり前でしょー。じゃなきゃあんなメールしないわよ。もう、お友だちの厚意は無にしちゃだめよ。今日は浜ちゃんちで誕生日パーティーなんでしょ?部活のコたちも来るの?」
 どくどくと、急に心臓が大きく鳴りはじめる。
「いや、まだ面子は・・・・・・わかんね」
 夕べ、浜田はなんと言ったか?

「いや、泉だけで!」

 他の連中を呼ぼうとしたオレを、大きな声でそうさえぎった。
 ここで。
 この場所で。
 浜田はオレの誕生日が今日だってこと、知っていて。多分それで何日も前から予定が入っていないかどうか探りを入れていた。
 実際に明日浜田の家に行く、と言ったらすっげー嬉しそうな顔をした。ご飯も用意しとくって、それって誕生日の料理ってことだよな。
 浜田が用意するって、なんで?
 別に友だちなんだし。誕生日パーティーしてやるっていうのなら、大勢の方が楽しくないか?2人だけで誕生日がしたいって言うのはなんでだ?
 それじゃまるで。

 それって、まるで・・・・・・

 かーっと全身の血が沸騰していく。
 
 それって、それじゃ、そんなの、まるで・・・・・・

 単に偶然、浜田がオレを家に呼びたかった日と誕生日が重なったのか?
 いや待て。別に誕生日だから、オレを祝ってやろうと思ってくれた浜田のサプライズ作戦なのかもしれない。
 もしかして、浜田の家に行ったら知った顔がわっと集まっているとか。そんなことかもしれない。
 多分、そうだ。そうに決まっている。
 そうでなきゃ。
 でなきゃ、ホントに、まるで・・・・・・

「・・・・・・学校、行く」
「コースケ、あんた顔紅いわよ。熱あるようなら、うつしたら悪いからさっさと浜ちゃんところから帰ってくんのよ?」
「・・・・・・・うつ、らねえし」
 ぽつりと小さくつぶやいて、オレはあたふたと玄関口に向かう。
 ふと気がついて、携帯を見た。
 朝一番で、部活の緊急連絡が回ってくることがよくある。だから、いつも玄関を出る前に携帯をチェックするのが習慣になっていた。それより前は、出かける準備であたふたしていて覗くような余裕はない。

 着信は一件。浜田からだった。
 それだけで、何かがぎゅっと掴まれる感じがしてオレは、どきどきしてしまう。
 浜田からのメールなんて今までに何十通ももらったことあるのに。どうしてだよ。

 誕生日おめでとう。今日、すげー楽しみにしてっから。勉強も。

 どくどくと心臓が鳴りはじめる。
 どうしよう。
 どうしよう、ってなんでそんなことを思うんだろう。
 一見して当たり障りのないメッセじゃないか。
 誕生日なのは事実だし。
 でもって今日、浜田ん家に行く。昨日約束した通りにだ。それだけだ。
 他に誰も呼ぶな、って言われたけど。今日はオレの誕生日だけど。
 でも、それだけだ。
 夕べだってこの家で2人っきりでメシを食った。特に妙な雰囲気には・・・・・・あんまりなってないし。
 なのに、どうしようって考えること自体が、浜田にシツレイなんじゃねーの?
 意識しすぎっつか、自信カジョーってか。
 別にこんなの、なんてことねーわけだし?
 てか、勉強も。ってなんだよ。勉強も。って。最後にイミシンにつけてんじゃねーよ。
 夕べなんて言ってたっけ?

「なんでも。浜田の好きな科目でいいぞ?」

 好きな勉強していいって、オレ言ったか。言ったよな。
 でもそれはあくまで試験勉強のことであって。そんな。そんなことは。
 だって、今まで一度もそんな、変な感じとかになったことはなかったし。

 だから。そんなことは。

 その日一日を上の空で終えたオレは、浜田の家に向かった。
 ずっと心臓ははねっぱなしで。
 先に家に帰っていてオレを出迎えてくれた浜田は、最近ウザいくらいだったオレへのからみを封印していた今日一日のことを何も説明しなかった。
 目が、コワい位真剣で。
 それで、オレは浜田が今日オレを呼んだ意図をちゃんと理解した。

 多分間違ってない。
 理解して、そしてそれでもオレは浜田の部屋に足を踏み入れたんだ。
 もちろん、誰ひとり他にはいない、2人きりの部屋だ。

 2人きりになってもっと、心臓の音は大きくなった。
 昨日と今日で、何が違うのかわからないけれど、確実に違う色が混じったことをオレは知る。

 そうしてそれから2人きり、ケーキと浜田の手料理食って、それから。
 それからずっと、夕べ浜田がしたいと言った勉強をしていた。

 どんな内容だったかは、誰にもヒミツだ。
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